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執筆者の写真sdpkyoto

黒川弘務東京高等検察庁検事長の賭け麻雀問題について(談話)

2020年5月21日


黒川弘務東京高等検察庁検事長の賭け麻雀問題について(談話)


社会民主党幹事長 吉田忠智


1.黒川弘務東京高等検察庁検事長が、緊急事態宣言中に新聞社の社員らと賭け麻雀をし、記者のハイヤーで帰宅していたことが報じられたことを受け、辞職する意向を表明した。緊急事態宣言が発出され、三密を避け、不要不急の外出自粛を求めている時に、きわめて不謹慎である。それだけでなく、賭け麻雀は刑法の賭博罪に該当し、国家公務員法の法令に従う義務や信用失墜行為の禁止、さらには国家公務員倫理規程に反する。起訴権を独占し、高い順法意識が要求される検察の最高幹部の一人である東京高検検事長という特に高い職責にある黒川氏が、一方で不適切かつ違法行為に手を染めているようでは、国民は捜査や裁判の公平性を信じられなくなる。黒川氏のこうした行動は、検察に対する信頼をも失わせるものであり、辞職ではすまされない。事実経過を明らかにするとともに、厳正に処分を行い、懲戒免職とするよう求める。


2.安倍政権は、こうした黒川氏を、検察庁法の規定をねじ曲げ、国家公務員法の定年延長規定を無理矢理適用してまでして、閣議決定で異例の勤務延長を行った。「公務の運営への著しい支障」について政府は国民に説明すべきであり、当然、「著しい支障が生ずる」と判断したさきの閣議決定を取り消すべきである。


3.しかも安倍政権は、黒川氏の勤務延長を後付けで正当化し、また第二、第三の「官邸の守護神」を作るかのように、恣意的に検事総長などの定年を延長可能とする検察庁法改正案を提出し、短い審議の中で強引に通そうとした。黒川氏の事例しか検察庁法改正案の立法事実はないことが明らかになっており、検察庁法改正案については、国公法等改正案から分離した上で廃案にするよう強く求める。


4.定年を迎えた黒川氏が検事長にとどまっていたのは、安倍政権の閣議決定によるものであり、異常な状態が現在も続いてきた。今回の問題は、安倍首相が「任命責任は私にある」と述べるだけではすまされない。従来の法解釈を強引に変えてでも押し通そうとした内閣と首相の責任は非常に重い。まさに、政権そのものの責任であり、総辞職に値する不祥事である。社民党は、黒川検事長の定年延長閣議決定、検察庁法改正案提出と続く、検察の組織を弱体化して時の政権の意のままに動く組織に改変させようとする「検察の私物化」問題について、引き続き徹底的に追及していく。


以上




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