2020年9月8日
自民党総裁選の告示について(談話)
社会民主党幹事長 吉田忠智
1.本日、安倍晋三首相(自民党総裁)の後任を決める自民党総裁選が告示され、石破茂元幹事長、菅義偉官房長官、岸田文雄政調会長の3氏が届け出た。安倍政権の路線の継承が争点とされるが、7年8か月のアベ政治の暴走の総括と検証の上に立って、「負の遺産」を含めて、日本の行く末をどうしていくのかについて、国民の前でわかりやすくオープンに候補者同士の論戦が行われるよう、注目している。
2.安倍政権は憲政史上最長となったが、混乱と無為無策が続く新型コロナ対応、大企業の内部留保が過去最大となる一方で労働分配率や実質賃金の低下をもたらしたアベノミクス、拉致問題や北方領土問題を解決できなかったうえに、対米追従を続けた「安倍外交」をはじめ、安倍政権の進めてきた政策の行き詰まり・破たんは明らかとなっている。
3.今回の総裁選では、「共謀罪」(テロ等準備罪)や特定秘密保護法、「戦争法」などを強行してきた「戦争できる国」づくり、「世界で一番企業が行動しやすい国」をめざした新自由主義的構造改革、公文書の改ざん、虚偽答弁、データねつ造、偽装や隠蔽といった「ウソとごまかしの政治」、「忖度政治」、行政と政治の私物化、国会と憲法をないがしろにする政治を継承するのかどうかが問われている。
4.新型コロナ禍は、効率や企業を重視した新自由主義的な政策のゆがみを浮き彫りにした。雇用不安も深刻になりつつある。新型コロナ禍で苦境にある国民が切実に望んでいるのは、アベ政治の継承ではなく、政治自体の転換である。次期臨時国会では、当面する新型コロナ対応に全力をあげるとともに、山積する現下の課題についてしっかり論戦を行い、与野党双方が今後の政治についてしっかり方向性を打ち出したうえで、早期に国民の信を問うようにすべきである。社民党は、「安倍なきアベ政治」の継続を許さず、命と暮らしを守る政治への転換を実現するため、野党共闘の深化と総選挙準備に全力をあげる。
以上
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