2020年9月15日
自民党新役員人事について(談話)
社会民主党幹事長 吉田忠智
1.本日、自民党は、新たな党役員人事を決定した。二階俊博幹事長(二階派)、森山裕国対委員長(石原派)が続投し、総務会長に佐藤勉元総務相(麻生派)、政調会長に下村博文選対委員長(細田派)、選対委員長に菅氏選対本部の事務総長・山口泰明組織運動本部長(竹下派)が起用され、幹事長代行に野田聖子元総務相(無派閥)を充てた。「脱派閥」を信条とし、「無派閥・非世襲」のたたき上げを強調している菅義偉新総裁が、「派閥の論理」に引きずられず、独自色を発揮できるか注目していた。結局、党内7派閥のうち、総裁選で菅氏を支援した細田派、竹下派、麻生派、二階派、石原派の5派閥全てに主要ポストを割り振り、無派閥からも登用してバランスを取るという、派閥中心の論功行賞人事となった。
2.派閥に配慮せず、国民が共感できる布陣にできるかどうかが問われていた。しかし、菅氏が総裁選への立候補を表明する前から、総裁交代を機に勝ち馬に乗り、主流派になりたいという党内各派閥が続々と菅氏支持を表明し、総裁選の行方が事実上決まっていた。しかも簡略型の総裁選で、国会議員主導で総裁を決めたことから、今後は派閥の力学がより強く働くのではないか。かつて自民党の弊害とされた「派閥政治」の復活になることを危惧する。
3.国民からは、「首相名が変わるだけ。何も変わらない」と諦めが漂い、菅氏が重視する「自助」で生活するのは限界との悲痛な訴えが聞こえてくる。社民党は、「安倍なき安倍政権」としっかりと対峙していく。
以上
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