2020年6月18日
河井前法相夫妻の逮捕について(談話)
社会民主党幹事長 吉田 忠智
1.河井案里参院議員が初当選した昨年7月の参院選を巡り、検察当局は、票の取りまとめを依頼するなどの趣旨で、案里氏と夫で前法相の河井克行衆院議員が地元の議員らおよそ100人に2600万円を超える現金を配った疑いで捜査を行ってきたが、本日午後、案里氏と克行氏を公職選挙法違反(買収)の疑いで逮捕した。現職国会議員夫妻が自ら買収に手を染めていたとして刑事責任を追及される、前代未聞の事態である。国民の信頼を損ね、政治不信を招いた河井夫妻はもとより、自民党、安倍首相の責任は極めて重大である。「説明責任を果たす」といいながら、疑惑に対する真摯な説明から逃げ回ってきた河井夫妻は、ただちに議員を辞職してけじめをつけるよう求める。
2.河井夫妻を巡っては、すでに車上運動員に法定上限を超える報酬を支払った罪で案里氏の公設秘書に有罪判決が言い渡されている。車上運動員に日当を支払う際に、法定上限に収めたように見せかける工作をした疑惑もある。買収事件も含め、司直の手によって事件の全容が解明されることを期待する。
3.参院選直前、克行氏の選挙区である自民党の広島県の選挙区支部と案里氏の参院選挙区支部の口座へ、自民党本部から公認料として、参議院選挙の法定費用として認められている上限をはるかに上回る1億5000万円が振り込まれている。自民党本部からの巨額資金が買収に使われた疑いもあり、決定の経緯や資金の流れも解明されなければならない。加えて、首相の地元の山口県から秘書が代わる代わる案理氏の選挙事務所に入って支援し、安倍首相丸抱えの選挙だったといっても過言ではない。トカゲのしっぽ切りのような離党ではすまされない。社民党は、河井案里氏を参院議員候補として公認し、巨額資金を交付し、克行氏を法相に任命した安倍首相・総裁の責任を徹底追及する。
以上
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