2019年4月1日
新元号の発表について(コメント)
社会民主党党首 又市征治
政府は本日、「元号法」にもとづき、新しい元号「令和」の制定を発表しました。
安倍首相は、「人々が美しく心を寄せ合う中、文化が育つという意味だ」と説明しますが、「令」は「命令」の「令」であり、なんとなく安倍政権の目指す国民への規律や統制の強化がにじみ出ている感が否めません。
社民党は、社会党時代より、1950年代から強まった国体論(天皇を中心とする秩序・政体)的な様々な蠢動、例えば「紀元節」復活、靖国神社の国家護持、「日の丸・君が代」の国旗・国歌化とその強制、そして「一世一元」の元号制などは戦前回帰であり、現行憲法の国民主権や基本的人権尊重の理念と相容れないものだと警鐘を鳴らしてきました。そして79年の元号の法制化については、象徴天皇制とも矛盾するとして反対し、「昭和」を限りに廃止して西暦への一本化を求めてきました。
そもそも元号とは、古代中国において、帝王が時間を支配することを目的として作られたものであり、本来的に非民主的な制度です。今日、元号の本家である中国においては、公暦として西暦を採用しています。元号制をとっているのは日本だけです。
西暦か元号かどの紀年法を用いるかは、国民の選択にゆだねるべきであり、新元号の制定によって、国民の日常生活に混乱をもたらさないよう十分な対応を求めるとともに、新元号の使用が強制にならないよう強く要求します。
以上
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