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安倍首相の連続在職日数が最長になったことについて(談話)

2020年8月24日


安倍首相の連続在職日数が最長になったことについて(談話)


社会民主党幹事長 吉田忠智


 1.本日、安倍首相の連続在職日数が2799日となり、歴代最長となった。立憲主義、民主主義、平和主義を破壊する暴走を続けてきた安倍政治が、通算在職日数に加え連続在職日数でも史上最長になったのは、大変残念である。社民党は他の野党としっかりと協力し、市民の皆さんと一緒に共闘を深め、一日も早く暴走政治を止めるため、全力をあげる。


2.安倍首相は、「共謀罪」(テロ等準備罪)や特定秘密保護法、集団的自衛権行使を容認する「戦争法」などを強行し、「戦争できる国」づくりを進めてきた。防衛関係費も、6年連続で過去最高を更新し、8年連続の増額となった。閣議決定で自衛隊を中東へ派遣し、「専守防衛」の枠を越えた敵基地攻撃能力の保有を検討している。その一方で、「世界で一番企業が行動しやすい国」をめざし、新自由主義的構造改革をすすめてきた。8年連続の社会保障費の「自然増」の削減や年金カット法をはじめとする社会保障の改悪の強行、過労死をふやす高度プロフェッショナル制度の導入などの財界のための「働き方改革」、逆進性が高い消費税率の引き上げなど、生活と福祉を破壊している。


3.安倍首相は、「三本の矢」を柱とするアベノミクスを推進してきた。「いざなみ景気」を抜き、景気拡大が戦後最長となったと誇ったが、戦後最長の景気拡大は幻であった上、既に景気が悪化しているところに消費増税を強行した。物価上昇率2%やGDP成長率3%といった目標を達成することもできていない。「実感のない景気拡大」であることに加え、20年4~6月期の実質GDPは、年率換算で戦後最悪のマイナス幅を記録した。官製相場による株高の演出を続けているが、大企業の内部留保が過去最大となる一方で、労働分配率や実質賃金の低下をもたらした。骨太方針2020では、国債発行30兆円以下の目標や25年度に基礎的財政収支を黒字化させるとの目標も消え去った。「経済のアベ」も化けの皮が剥がれ、武器輸出や原発輸出、IR導入などの成長戦略も行き詰まっている。


4.多くの国を訪問し、各国のリーダーと対等に渡り合える「外交のアベ」とも言われたが、「地球儀を俯瞰する外交」は「スタンプラリー外交」に終わり、北方領土問題や拉致問題は前進していない。米トランプ政権への追従姿勢が著しく、対外有償軍事援助をつかった武器の爆買いを迫られ、思いやり予算の増額を求められている。唯一の戦争被爆国であるのに、核兵器禁止条約など、核軍縮のリーダーシップも発揮できていない。


5.安倍政権は、強行採決の連発など議会制民主主主義を破壊する暴挙を繰り返し、民主主義そのものを劣化させてきた。何度も基地建設反対の民意が示された沖縄に対し、辺野古新基地建設を強行し、民主主義と地方自治の蹂躙を続けている。森友学園や加計学園、「桜を見る会」など見られるように、公文書の改ざん、虚偽答弁、データねつ造、偽装や隠蔽は日常茶飯事であり、ウソとごまかしの政治が続いている。「お友達」や「官邸官僚」などの重用、内閣人事局による統制などにより、「忖度政治」が横行し、行政と政治の私物化が進んだ。TPP11や日米FTA、日欧EPA、IR整備法、種子法、入管法、水道法など、財界やアメリカのための政治が極まった。さらに、「適材適所」といいながら、第1次政権からの約9年間で、大臣・副大臣・政務官だけでも16人辞任し、3人が逮捕されるなど、政治腐敗も深刻である。しかし安倍首相は、「政治は結果責任」、「任命責任は私にある」といいながら、一切何の責任もとっていない。


6.安倍首相は、「やってる感」と強いリーダー像をアピールするが、都合が悪くなると国会を開かず、記者会見も行わない。国民を見下し、国民への説明や国民との対話を軽視し、国会と憲法をないがしろにする政治を進めながら、レガシーとして、憲法そのものの改悪をめざしている。しかし、新型コロナ禍は、アベ政治の本質をあらわにした。「安倍一強」と言われてきたが、内閣支持率は最低水準となった。大学入試の英語民間試験や記述式試験の導入中止、9月入学撤回、恣意的な検察庁法改正案の廃案、一律10万円給付の実現など、野党と市民が力を合わせれば、政治を変えることができる。新型コロナに対応するためにも、一日も早く安倍政権を終わらせなければならない。社民党は、市民と野党の力で、改憲阻止と安倍政権の打倒、政治の転換に全力で取り組んでいく。


以上




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